日々の生活空間を美しく、快適に。


-自分が欲しいと思う製品をつくる-   corino2.9-1.0は、そのシンプルな欲求からスタートしております。

生活空間は、シンプルであり機能とアートが合わさり快適である事、そしてやさしさを大切に考えています。

大量の情報の中、日々めまぐるしく動く体、脳、感情、感性。そんな日々を過ごす空間を、美しくそして快適に整える。

生活をスタイリングする人へ向けたアイテムを展開いたします。


今、思うこと1 言霊

2020年 1月

大学の頃からか、どこで目にしたのか?「スロースターター」と自分のことを思うことにして口にしていました。専攻科の卒業制作で銅版画の画集を制作した際に、表紙に「夢見るころを過ぎても」の文章を知人に英訳してもらい、エンボスで製作しました。

わたしは、どちらかと言うと明るい性格で行動も早くはないが人並みだと思っています。口にしていたのは「自分への言い訳か、なぐさめ?励まし…」何かだったのでしょうか。

三十数年経ち、今日「今」をもっと大切に、そして行動を。

2020年、1月の言霊

『collaboration』と『漆』

2019年2月の合同展である方の紹介から”木曽平沢”に伺いました。ヒノキ素材の集合体の中にTPHの形状を参加させていただくと云うプロジェクトでした。以前から製作を考えていた木製品の手法とは違い、引き曲げ技法で形状を作り、ヒノキの白木と朱拭き漆の2つの仕上げで製作を行いました。集合体のプロジェクトはペンディングになってしまいましたが、塩尻・木曽地域地場産業振興センターの方々には大変お世話になり、大切な繋がりと新しい知見を得ることが出来ました。

木曽平沢は情緒豊かな街並みが続いています。いくつかの工房を案内して頂きましたが、漆の奥深さをまだ垣間見た程度で非常に興味深く、今後の企画に取り入れることが出来るよう勉強をしたいと思います。


案内頂いた方からの資料に記載されている内容の一部を書き添えます。

『中庸性』と『天然性』

漆は昔から私たち日本人の生活に深く馴染んできました。高級感のある美しさと、様々な技法による芸術性を持ち化学的に非常に安定しており、物理的にも”そこそこ”の強さを持っています。この、”そこそこ”であること=中庸性 は私たちの生活に最も馴染みやすいという指標になるのではないかと思います。漆は、漆に含まれている酵素と大気中の酵素の働きにより硬化する省エネルギー型の塗料で、表層から機能が減少していくという漆は、修理・修復しやすい自己再生型の地球環境に優しい天然塗料ではないでしょうか。”天然のもの”であること=天然性は、代え難いものだと思います。

『sustainable』と『デザイン力』

第15回 LIFE×DESIGN 東京インターナショナルギフトショー内の『BIO HOTEL STYLE』に出展させていただく事になり革素材と製品について改めて考えました。

『革は本来副産物です』と伝えてきました。皮が革になるまでには様々な工程があり、水を始め様々な材料−化学薬品や天然素材−が使用されます。地球環境を考え持続可能な人の営みを問う時、いくつもの事が重なり合ってきます。私自身が、革を「sustainable」の素材です!と言えるにはまだ少し時間がかかりそうです(詳しくは別の機会に)。革製品は、長く大切に使えるモノです。職人の高齢化が長く言われてきていますが、革の縫製を教える場所、伝える職人と学ぶ若い方が少しづつ増えています。革製品は、シンプルな形状でも様々な工程があり手作業がほとんどです。日本製品は、ヨーロッパ製品よりシビアに見られ、アジアからの製品と価格で比べられています。corino2.9-1.0は「真新しく、かつ誰しもの生活に馴染む普遍的なアイテム」と「 サスティナブル=長く使い続けられる」をデザインコンセプトに職人の方々と協業しながら、新たなものを創造していきます。

理由 <きっかけ>  Tissue Paper Holder?


「どうして、ティッシュペーパーホルダー を?」

ファッション雑貨のBAG・財布のデザインをメインに企画開発を生業としていたので、度々うけた質問です。

革製品職人との協業で作り始めてたのは、キャッシュレス時代がやってくる危機感から。財布職人は高齢化が進んでいますが、若い職人も少しづつ増え技術を伝えようとしています。日本の職人の技術は高く、繊細な日本人ならではのものつくりがそこにあります。bagと財布の職人は違います、技術が違います。そこで探しました。bagや財布以外のアイテムで、誰しもが必要とし家の中に必ず存在し、デザイン性が高く革製品の良さを伝えられるアイテム。また、ティッシュペーパーホルダー には自分が使いたいデザインが見つからなかったこともきっかけでした。試行錯誤しながら革製品が出来ました。革製品が形になったのは、板金で作った金属の芯材を製作してくれた町工場があったから製品化にたどり着いたのです。

スチール製品の生産をいただく、T.プロダクトの高松さんも町工場としてのこれからを話されていました。芯材を見た時からその形状の構造美に魅力を感じていたので、金属での製品化という突然の依頼に協力してくれました。革製品の上部はアルミ芯を使用していたので、金属の種類や重さ・厚みを考え、試作をあげてくれました。革製品がリビングなら、金属製品はデスクに、マグネット使用可能なスチール製品へとカラー展開も決まり製品化にこぎつけました。板金の手作業で作っていただきます。